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楊上鋒

杨 上锋  ヨウ ジョウホウ

博士前期課程 写真・映像領域 百瀬俊哉 研究室


研究テーマ

「撮影におけるラカンの鏡像理論の表現の試み」

制作内容・
目的: 現代社会では、人々は他人の目を気にして自分の本当の気持ちを表現することを恐れている。または自分自身気づかないうちに、自我を変えられている人もたくさんいる。私は自分の撮影作品を通して、この「鏡像」という現象を表現し、この現象について多くの人々に知ってもらおうと考えている。


背景 : 2023年の中頃に、アルフレッド‧ヒッチコック監督の映画『めまい』を観た。この映画の中で、女性主人公は男性主人公のために自らを変え続け、その過程で「自我」を失い、やがてその「自我」に殺されてしまった。この筋書きは、心理学者ジャック‧ラカンの鏡像段階論を思い起こさせる。この理論でラカンは、幼児(生後6ヶ月〜18 ヶ月)が鏡に映る自分の像と自己を同一視することができるようになるのは、鏡を通して「相手が誰であるか」を認識することができるようになってからであると主張した。他者の視線は、幼児の自己意識を映し出す鏡でもあり、他者は常に自己に制約を与えている。他者の視線の中で、幼児は鏡像を「自分」として認識する。

この映画から私は、今の社会では、人間を注視する人と、注視する相手の目線が気になって自分が変わっていってしまう人の、二種類に分けられると考えた。注視する人はより強い権力と多くの金を持っており、変えようとする相手に対して要求を出す傾向がある。変えられた人は、何らかの理由で変わらざるを得なくなり、そして変わった後、注視する人からの報奨を期待している。私はこの社会現象を写真を通して表現し、この社会に対する私の理解を観賞者に説明したいのである。





展覧会、研究発表、プロジェクト活動等
2023年6月「島展」(福岡市美術館)
2023年12月「刻の断編」(福岡アジア美術館)
2024年6月「島展」(福岡市美術館)
2024年12月「掬」(福岡県美術館)




プロジェクトプロファイルリンク
https://www.instagram.com/alone0oo0?igsh=MWZ5MWhyb3E2c2x2aA==

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Last-modified: 2025-01-16 (木) 13:42:32