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修了制作展2023 のバックアップ(No.16)


修了制作展 2023
Graduation Works Exhibition 2023



会場・会期

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出展情報

芸術表現領域

デザイン領域

写真・映像領域

ごあいさつ

本日は 芸術研究科 修了制作展にご来場いただき、誠にありがとうございます。九州産業大学大学院 芸術研究科は 1974 年に開設され、1999 年に博士後期課程を増設。本学芸術学部と の「共生」により入学定員数を上回る教員数での研究指導を実現し、これまでに計 790 名が その課程を修了し、社会の様々な分野で活躍しています。

本年度の修了制作展では、芸術表現領域 7名、デザイン領域 6名、写真・映像領域 6名、 計19名が、修士(芸術)の学位取得の根拠となる成果を展示しています。
伝統を継承しつつ新たな表現を探求した芸術表現、モノ・コト・トキの課題を解決し豊か な暮らしを提案したデザイン、現代社会を鋭い視点で切り取り、今を伝え後世に遺す写真・ 映像。これらの研究成果は、社会に還元されることで、直接・間接的に多くの問題を提起す るとともに、その課題解決に寄与するものであると感じています。

気候変動がもたらす自然災害、ウイルスのパンデミック、社会の歪みがもたらす様々な人 災、そして戦争。未曾有の問題を抱える現代社会にあって、芸術研究は人類の起源に遡って そのあり方を見つめ直すという意味で、重要な役割を担っています。

人類が文明に手を染めて以降、特に科学技術がその主導権を握った産業革命以降、芸術は 「不要不急のもの」として社会の片隅に追いやられた感がありますが、その結果、物質的な 豊かさの影で、多くの人が心を病み、社会システムが歪み、環境破壊が加速しています。

科学技術が「文明の成長」に寄与するものとすれば、芸術は「文化の成熟」に寄与するも のと言えるでしょう。神事、舞踏、音楽、絵画、彫刻・・、芸術は、人類が文明や国家を築 く以前から私たちの精神と暮らしを支える存在として、新たな価値を生み出し、社会を成熟 させてきました。芸術的思考や活動は、資源・エネルギーを浪費することもなく、またその 廃棄物が地球の物質循環を破綻させることもありません。

我々はどこから来たのか、我々な何者か、我々はどこへ行くのか P. Gauguin 1897

氾濫する近視眼的なバズワードに惑わされることなく、生物種としての人類の歴史を俯 瞰し、あるべき未来を「想像×創造」する。芸術研究の価値はその点にあると考えます。

ご来場の皆様、本展覧会をご覧いただき、修了生の研究成果と教員の研究指導について、 忌憚のないご意見ご批評をいただければ幸いです。

芸術研究科長 井上 貢一




出展者 STAFF ROOM