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山田洸太/デザイン総合研究 のバックアップ(No.74)


Fluctuationismの提唱

「揺らぎ主義」の概念創出による曖昧的価値観の再考

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背景

 現代社会では、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する価値観が広がり、瞬時に理解できる明快な意見や情報が支持される傾向が強まっている。短時間で結論に至るコンテンツが求められる一方で、文脈を欠いた“切り抜き”や過激な言動が拡散され、誤解や社会的分断を誘発する事例も少なくない。分断を深める要因は情報環境に限られず、資本主義の加速に伴う格差拡大や、急進的なグローバル化の反動として台頭するナショナリズムやポピュリズムにも見いだされる。これらは本来独立した現象であるが、複雑に絡み合うことで個人主義的傾向を一層強め、対話や共感を基盤とする多様な意見の尊重を困難にしている。加えて、フィルターバブルやエコーチェンバーといったデジタル環境特有の構造も、多様な視点に触れる機会を狭めている。

 こうした風潮は芸術の分野にも及んでいる。日本では美術教育において技術的完成度や課題への適合度が重視されやすく、表現の多様性や自由な探究を体験する機会が乏しい。その結果、若年層の美術館離れや「美術への苦手意識」が顕著になっている。コロナ禍以降、来館習慣は完全に回復しておらず、代わりに効率的な来館や混雑回避を重視する行動様式が定着していることが調査からも明らかである。美術館は経営難への対策として、キャラクター展や写真撮影可能な展示といったSNS拡散型コンテンツを導入しているが、これが美術館本来の価値創出やリピーター育成に結びつくかは疑問が残る。

 このような状況下で、日本語文化に内包されてきた「曖昧さ」や「行間を読む感性」は失われつつあり、社会全体が極論や二項対立に回収されやすくなっている。結果として、複雑さや揺らぎを含む思考の余白が縮減し、短絡的な結論や単一の立場が強調される。したがって、複雑さをあえて抱え、答えを急がない態度を回復させるための新しい視座や仕組みが求められている。

この課題意識を踏まえ、本研究では「Fluctuationism」という概念を提唱し、曖昧さや揺らぎを再評価するための装置として機能させることを試みる。

目的

 本研究は、現代社会における「曖昧さ」や「揺らぎ」の価値を再評価し、これを共有可能な概念として提示することで、思考や対話の土壌を耕すことを目的とする。提唱する「Fluctuationism(揺らぎ主義)」は、鑑賞者に即時的な結論を求めるのではなく、作品を通じて不確実性を抱える態度を促す介入装置として機能することを目指す。

 そのために本研究では、以下の二点を重視する。

  1. 曖昧さの再定義と可視化
     窓というモチーフや、多重露光・スローシャッターなどの写真技法を用いて、境界や時間、視点が揺れ動く状態を可視化する。「曖昧さ」を単なる不明確さではなく、解釈の多様性と創造性を生む源泉として再定義し、鑑賞者に新たな意味生成の契機を提供する。
  1. 能動的な鑑賞態度の喚起
     鑑賞者が作品との対話を通じて自身の内面に向き合い、自由に解釈を巡らせる体験を設計する。これにより、受動的な情報消費から能動的な思考へと転換し、アートの「腰を据えて楽しむ文化」の回復に寄与する。

 この試みは、写真作品の領域を越え、美術館運営や教育、日常的コミュニケーションにおいても活用可能な理論的枠組みを提示するものである。日本における美術館来館者数の減少やアートへの関心の低下といった現象に対しても、「曖昧さの価値」を媒介に、深い鑑賞体験を促す文化的装置として機能する可能性を探求する。



アウトプット

研究計画

参考

書籍

論文

作品







進捗記録






2025.07.14

各部ページ作成・整理

山田洸太/論文構成/第1部/限定
山田洸太/論文構成/第2部/限定?
山田洸太/論文構成/第3部/限定

Fluctuationismの読み方

カタカナ表記:フラクチュエイショニズム
発音記号:/ˌflʌk.tʃuˈeɪ.ʃən.ɪ.zəm/

社会の高解像度化の英語表記

英語表記:High-resolution Society

メモ

既に誰かが行った手法を知るということは大事です。歴史を知るということには、宝が隠れているのですから。かつて行われたことを現代に正しく合わせることでオリジナルが生まれることも知っておいた方がいいでしょう。(引用:村上隆『芸術企業論』P80)



2025.07.08

フィードバック

2025.07.07

ソーシャルデザインと現代美術

2025.07.05

現代美術(Contemporary Art)の定義と特徴

2025.06.03

ブラッシュアップ

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レポート執筆(第1章)

フィードバック

2025.05.27

フィードバック

2025.05.26

レポート執筆(第1章)

2025.05.13

フィードバック

窓の素材がぱっと見で窓っぽくないため、美術館等の展示作品を撮影したように見える。様々な角度や形の窓素材を用意する。そこに当てはめる合成素材も窓素材に合わせて台形補正する。さらに室内から撮影したもの、屋外から撮影したものもあるとバリエーションが増えてより良い。Webサイトに関しては、DnDで画像を変更できるようなものを検討する。



2025.05.12

フィードバックを基にブラッシュアップ

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まとめ

窓から見える実際の景色をそのまま残して画像を重ねると、重ねる画像の選択肢や表現の自由度が制限されてしまうことがわかった。今回は窓越しの風景を切り抜き、元の窓の写真を“額縁”として用いる試作を行った。このように額縁的に扱うことで、実際に展示する際にも、額縁の中にさらに窓枠が重なる“入れ子構造”のような視覚的効果が生まれ、視点の誘導や被写体の強調ができる。
また、ディスプレイでの展示においては、窓枠内の画像を自由に切り替えられるWebサイトを制作することで、鑑賞者自身がイメージの組み合わせを選択でき、より能動的な鑑賞体験へとつながる可能性がある。



2025.04.29

フィードバック

窓の周りの様子を暗くせず残すことで、窓の外の景色にのみ違和感を効果的に与えることができる。

試作

  1. エルガーラオフィスビルからの眺め
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  1. 水面
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  2. 木(ボケ)
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  1. 博多川対岸の景色
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  2. 電線
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  3. フェンス
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  4. 道路
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2025.04.22

本制作の表現おける造語

言葉によって存在が生まれる


試作

窓枠の外を暗くすることで、乗算で重ねた画像の情報を内側に制限する

メモ

リンク




2025.04.15

フィードバック

2025.04.13

課題

進捗

2025.04.07

旧背景と目的(バックアップ用)

2025.04.04

印象派と写真

写真の発明に対抗する形で、19世紀後半フランスで「印象派(Impressionism)」という芸術運動が起きた。そして、今、生成AIが登場し、イラストはもちろん、写真も簡単に生成できるようになった。そんな中で、今後写真はどのようにして生き残るのか。写真の発明が19世紀後半に絵を脅かしたように、今生成AIの急速な成長によって写真は一つの転換機を迎えている。

写真の二面性とその社会的認識

写真というメディアは、芸術表現であると同時に記録手段でもある。その捉え方は人によって異なり、その曖昧な立ち位置こそが写真という存在の特異性であり、魅力でもある。

しかし、一般的には「記録手段」として捉える人が多く、芸術的な側面が軽視されがちであると感じる場面がある。例えば、SNS上では、イラスト作品が無断転載された場合、強い反発が起こる。その一方で、写真については無断転載が横行しているにもかかわらず、大きな問題として取り上げられることは少ない。

これは、同じ視覚芸術の分野であるイラストと比べて、写真が創作物ではなく、あくまで「記録メディア」として認識されていることが一因ではないかと考える。

また、そのような認識を社会全体が持つに至った背景として、スマートフォンへのカメラの標準搭載も挙げられる。誰もが手軽に写真を撮れるようになったことで、写真の希少性や価値が下がり、創作物としての認識がさらに薄れているのかもしれない。

写真の持つ「芸術」と「記録」の両面性は、表現の幅を広げる利点である一方で、その存在意義が誤解されたり、軽視されたりするという課題も抱えている。

2025.02.20

タイトル案

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2024.12.19

参考

論文構成


関連書籍

2024.12.12

試作




2024.12.05

サイトの更新

2024.11.28

論文構成

3DCG

リアルタイムでは透明な情報を処理するのが難しい。対策としてはオブジェクトの周りを旋回する映像をレンダリングしてループさせる方法をとる。



2024.11.21

OHPフィルム試し刷り

メーカー粒子滲み方
MORIMOTO KASEIやや粗いやや滲む
A-one粗い滲む

どちらのOHPフィルムも、和紙のイシカワに比べて粒子を感じる仕上がりとなった。滲む点に関しては、よりインク量の少ない用紙設定をする必要がある。



2024.11.14

サイトの更新

新規ページ作成

参考

週末、アジア美術館で行われていた写真・映像メディア学科のゼミ展『すきま』を鑑賞してきた。そこでは、一部が破れた写真を前方に配置し、その隙間から後方に配置した写真が見えるという階層を意識した作品が展示されていた。何か参考になるのではないだろうか。

アイデア

メモ

2024.11.07

サイトの更新

OHPフィルムの保存法

購入候補リスト(販売元:Amazon)

※コクヨの製品は全て在庫切れ。入荷時期も未定。

メモ

フィードバック

2024.10.31

OHPフィルムへの印刷

用紙インクジェット用OHPフィルム(和紙のイシカワ)
サイズA4

明るい画像に関しては、想定してた以上に透明度が高く仕上がり、データ上で重ね合わせた時と近い見た目に仕上がった。展示ではライトボックスのように後ろから光を当てると良さそう。

フィードバック

2024.10.24

キーワード

アウトプット案

  1. 異なる画像を透明のものに印刷し重ねる
    アクリルに直接印刷するのは専用の機械が必要となるため難しい。ただフィルムだけでは展示する際に風で靡く可能性がある。透明のフィルムに印刷してアクリル板に貼るのが現実的。さらに多くのプリンタは白色インクに対応しておらず、白い部分が透けた画像になってしまう。写真の調整が必要。
  2. 上記の案を3DCGで再現する
    360度画像として作成することで、リアルでは不可能な展示が可能になる。あくまでもデータ上での成果物になるため、没入感の演出に工夫が必要。選択肢としてVRやARも。

ポジフィルムとネガフィルム

フィードバック

2024.10.21

サイト更新

山田洸太/社会の高解像度化/限定

2024.10.17

サイト更新

メモ

選択肢が白か黒しか存在しないことで、分断社会を生む。
→想像力の低下、デジタルメディアの発達が原因?
自分と異なる価値観を受容する。想像する力が求められる。



2024.10.10

ワードクラウド

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参考

2024.09.26

参考

2024.09.23

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キーワード

コンセプト(仮)

時間軸や空間軸の異なる画像を重ねることで、被写体の時間と空間を曖昧にする。「いつ、どこで撮影されたものなのか?」が曖昧な中で、構図の情報のみが明確な状態を作り出す。採用する構図は放射線構図であり、これは中心に向かって奥行きを強く感じさせる構図である。見方によっては、時間と空間が奥へと無限に続くような感覚に陥る。

アウトプット案(仮)

参考




2024.09.21

映像(画像)に透明フィルムに印刷した写真を重ねる。

参考

2枚の写真をオーバーレイで重ねる。

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2024.09.19

メモ

2024.07.12

メモ

統計

フィードバック

2024.07.05

更新

2024.05.24

メモ

2024.05.17

決まっていること

題材:窓
成果物:映像
表現方法:窓の部分にアニメーションをつける
背景:似たようなビルが立ち並ぶ日本の街並み。デザイン都市。
目的:

調査

用語集

2024.05.10

2024.05.03

アイデア

コンテンツ形態

参考

2024.04.26

メモ

2024.04.19

用語

キーワード

メモ

2024.04.12

作業一覧

関連ページ