History of Coloring Black and White Photography Artist
英名「フェリックス・ベアト(Felix Beato)」
1832年~1909年(79歳没) 写真家
1860年代、横浜で写真館を開き、数多くの民俗学的な写真を撮影し続け、幕末の貴重な写真を数多く残した写真家。今日に至って、横浜写真(彩色写真)を広めた第一人者でもある。
1832年イタリア・ヴェニスに誕生し、2歳以降はイギリス保護領であったコルフ島(イオニア諸島合衆国、現:ギリシャ)で過ごしたとされている。その後、弟:アントニオ(Antonio Beato)と共に写真家への道に進んだ。
1856年、ベアト24歳の時にクリミア戦争の戦時下に4月~7月の3か月間、写真助手として派遣された。経緯としては、ベアトの隣人であり妹の結婚相手であるイギリス人写真家のジェームズ・ロバートソン(James Robertson)の誘いである。
当時、クリミア戦争を写真で記録し続けていた報道写真家ロジャー・フェントン(Roger Fenton)が病気に掛かってしまい、代わりとしてロバートソンが選ばれた。ロバートソンは過去に東ローマ帝国の首都コンスタンティノープル(現:トルコ・イスタンブール)で写真スタジオを開業するなどの経歴があり、造幣局で主席彫版師として国に仕えていたこともあって派遣されたとされている。
派遣から2年後、ロバートソンの誘いでベアト、助手として戦地に赴く。