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渡邊和幸/デザイン総合研究I のバックアップ(No.27)


デザイン総合研究I

渡邊和幸




研究テーマ


九州の伝統工芸品を対象とした持続可能なデジタルアーカイブの構築と利活用モデルの提案




研究背景・目的


研究背景


日本固有の文化・社会背景を反映したデータセットの不足

近年の生成 AI 技術の発展と普及に伴い、大規模言語モデル (LLM) の訓練基盤となるデータセットの重要性が高まっている [報告書, 4]。汎用的な学習データ (Common Crawl 等) は既に広く利用可能であるが [報告書, 6, 53]、国内AI事業の成長性を高めるためには、特定の業務や技術に特化したデータの戦略的な公開が重要であると指摘されている [報告書, 4, 6]。
特に、日本の社会・文化的背景を反映した日本語のデータセットの供給は限定的であり、国外データセットの翻訳を除くと、その数が極めて少ないことが示唆されている [報告書, 9, 100, 105]。日本固有のデータが不足していると、海外目線に基づいて学習されることによるAIのバイアスの防止のため、地歴等の日本固有の事実情報を含むデータの積極的な公開が検討されるべきである [報告書, 5, 9, 13, 15]。
日本の伝統工芸品に関するデータは、まさにこの「日本の社会・文化的背景」を深く反映する情報源であり、その体系的な収集と公開は、将来的な AI の知識基盤の偏りを防ぎ、文化領域における生成 AI の活用・発展に大きく資すると考えられる [報告書, 5, 9, 15]。


マルチモーダル生成 AI の発展に資する複合データの必要性

伝統工芸品に関する情報は、画像、図表、製作工程など、複数の形式のデータ(マルチモーダルデータ)を含む。
図表と文の複合データは、マルチモーダル生成 AI の発展にとって非常に重要である [報告書, 5]。しかし、日本語の図表データ自体が海外に比べて量が少なく貴重であると認識されている [報告書, 5, 10, 22]。現行の図表データセットの調査結果からも、日本語の図表データセットはデータセット数、レコード数ともに限定的であり、生成 AI の学習に十分なデータが供給されているとは言い難い状況である [報告書, 23, 100, 105]。
したがって、工芸品に関連する画像や図表、それらの説明文といった複合的なマルチモーダルデータを整理し公開することは、将来的なマルチモーダル LLM の研究開発において、日本語圏特有の学習データとして高い価値を持つと言える [報告書, 5, 9, 22, 110]。


実務担当者のデータ作成負担と形式の課題

政府保有データや公共データのデジタル化・公開を進める上では、データを保有し、日々の業務で取り扱う実務担当者 (本研究においては伝統みらい研究センター職員に相当) の協力が不可欠です [報告書, 2, 5, 296, 301]。しかし、これらの職員は、デジタルに対する知識が乏しい傾向にあり、複雑な構造化データ形式の取り扱いが大きな障壁となり得る [報告書, 318]。
データ公開に際しては、AI研究者や事業者は、機械可読性の観点から JSON や Parquet 等の構造化データ、あるいは HTML やテキスト形式でのバルク(一括)提供を強く望んでいる [報告書, 106, 107, 108, 123, 170, 174]。特に、XML のような形式は汎用性が強すぎるため、JSON の方が使いやすいという認識が一般的であると指摘されている [報告書, 107]。
しかし、現場の職員が日常業務で JSON や XML のような厳密なデータ形式を直接理解し、手動で維持・更新することは極めて困難である。データ作成作業はエラーが発生しやすく [報告書, 12, 178]、品質を担保するためには、業務の専門家がデータ作成に慣れていないことを前提とし、手作業によるフォーマットエラーを起こしにくい方式を採用することが望ましいとされている [報告書, 318]。自治体においても、データ加工コストの捻出が公開の大きな課題となっている [報告書, 14, 25, 126]。






研究目的

本研究では、アーカイブの保存形式としてマークダウン形式を採用し、そのマークダウンを HTML へとパースするシステムを構築することで外部へと公開する。また、AI 研究者や事業者が利用しやすい形式(JSONやParquetなど)でのバルク提供も可能とすることで、「現場の専門家による容易なデータ作成・維持管理」と「AI活用に資する機械可読性の高いデータ供給」という、人間と機械双方の利便性を両立した、持続可能なデータ公開基盤を確立することを目的とします [報告書, 306, 318]。
マークダウン形式は、構造化データ(JSONやXML)と比較して可読性において優位であり、特別なツールを必要とせずに人間が内容を読み取り、編集することが容易であると評価されている [報告書, 196]。これにより、伝統工芸品の専門知識を持つ職員が、デジタル知識に依存しすぎることなく、データ作成と維持管理に集中できるようになることが期待される [報告書, 318]。
また、検証実験においても、Markdown 形式は機械可読性が高い形式として採用されており [報告書, 196]、HTML 形式と比較して総トークン数が推定で8.0%削減されるなど、学習データとしてのサイズ効率も優れていることが確認されている [報告書, 198]。さらに、XML と比較した場合、Markdown は不要なタグによるトークン増大の問題も回避できると指摘されている [報告書, 196]。この多角的な利点から、マークダウン形式の採用は、文化財データのような専門的でありながら形式化が課題となる領域において、将来的な AI 活用を見据えた最適なデータ基盤構築に資すると考えられる [報告書, 106, 110, 196]。




参考文献

  1. デジタル庁(委託事業者:EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社).(2025).『政府等保有データのAI学習データへの変換に係る調査研究 最終報告書』.(資料の種類:デジタル庁R6年度 検証結果共有).https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/information/field_ref_resources/382c3937-f43c-4452-ae27-2ea7bb66ec75/1157c43f/20250604_news_ai_training-data_report_01.pdf




キーワード

渡邊和幸/Keywords





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2025.11.18

研究背景


日本固有の文化・社会背景を反映したデータセットの不足
近年の生成 AI 技術の発展と普及に伴い、大規模言語モデル (LLM) の訓練基盤となるデータセットの重要性が高まっている。汎用的な学習データ (Common Crawl 等) は既に広く利用可能であるが、国内 AI 事業の成長性を高めるためには、特定の業務や技術に特化したデータの戦略的な公開が重要であると指摘されている。
特に、日本の社会・文化的背景を反映した日本語のデータセットの供給は限定的であり、その数が極めて少ないことが示唆されている。日本の伝統工芸品に関するデータは、この「日本の社会・文化的背景」を深く反映する情報源であり、その体系的な収集と公開は、将来的な AI の知識基盤の偏りを防ぎ、文化領域における生成 AI の活用・発展に大きく資すると考えられる。


マルチモーダル生成 AI の発展に資する複合データの必要性
伝統工芸品に関する情報は、画像、図表、製作工程など、複数の形式のデータ(マルチモーダルデータ)を含む。
図表と文の複合データは、マルチモーダル生成 AI の発展にとって非常に重要であるものの、日本語の図表データ自体が海外に比べて量が少なく貴重であると認識されている。現行の図表データセットの調査結果からも、日本語の図表データセットは限定的であり、生成AIの学習に十分なデータが供給されているとは言い難い状況である。
したがって、工芸品に関連する画像や図表、それらの説明文といった複合的なマルチモーダルデータを整理し公開することは、将来的なマルチモーダル LLM の研究開発において、日本語圏特有の学習データとして高い価値を持つと言える。


実務担当者のデータ作成負担と形式の課題
政府保有データや公共データのデジタル化・公開を進める上では、データを保有し、日々の業務で取り扱う実務担当者 (本研究においては伝統みらい研究センター職員に相当) の協力が不可欠です。しかし、これらの職員は、デジタルに対する知識が乏しい傾向にあり、複雑な構造化データ形式の取り扱いが大きな障壁となり得る。
データ公開に際しては、AI 研究者や事業者は、機械可読性の観点から JSON や Parquet 等の構造化データ、あるいは HTML やテキスト形式でのバルク(一括)提供を強く望んでいる。特に、XML のような形式は汎用性が強すぎるため、JSON の方が使いやすいという認識が一般的であると指摘されている。
しかし、現場の職員が日常業務でJSONやXMLのような厳密なデータ形式を直接理解し、手動で維持・更新することは極めて困難です。データ作成作業はエラーが発生しやすく、品質を担保するためには、業務の専門家がデータ作成に慣れていないことを前提とし、手作業によるフォーマットエラーを起こしにくい方式を採用することが望ましいとされている。自治体においても、データ加工コストの捻出が公開の大きな課題となっている。




研究目的


本研究では、アーカイブの保存形式としてマークダウン形式を採用し、そのマークダウンを HTML へとパースするシステムを構築することで外部へと公開し、AI 研究者や事業者が利用しやすい形式(JSON や Parquet など)でのバルク提供も可能とすることで、「現場の専門家による容易なデータ作成・維持管理」と「AI 活用に資する機械可読性の高いデータ供給」という、人間と機械双方の利便性を両立した、持続可能なデータ公開基盤を確立することを目的とする。マークダウン形式は、構造化データ(JSONやXML)と比較して可読性において優位であり、特別なツールを必要とせずに人間が内容を読み取り、編集することが容易である。これにより、伝統工芸品の専門知識を持つ職員が、デジタル知識に依存しすぎることなく、データ作成と維持管理に集中できるようになる。また、検証実験においても、Markdown 形式は機械可読性が高い形式として採用されており、HTML 形式と比較して総トークン数が推定で8.0%削減されるなど、学習データとしてのサイズ効率も優れています。また、XML と比較した場合、Markdown は不要なタグによるトークン増大の問題も回避できる。








2025.10.05

論文構成


研究の流れ

現状分析 → 設計・構築 → 評価・検証


1. 現状分析 (聞き取り調査)




2. モデル設計とシステム構築




3. 評価と利活用モデルの検証




論文構成と研究の流れ

章立て内容
第1章 序論問題提起: 九州伝統工芸品の情報発信の現状とデジタル知識の課題。 研究目的と意義: 持続可能なデジタルアーカイブモデルの提案による課題解決。 先行研究: デジタルアーカイブの課題・事例、芸術学・情報科学からの位置づけ。
第2章 九州伝統工芸品の情報管理・発信の現状と課題フィールドワーク・調査結果: 職員のデジタルリテラシー、既存管理体制の詳細な分析と課題抽出。 求められる要件: 持続可能性を担保するための具体的な要件(操作性、コスト、人材)の明確化。
第3章 持続可能なデジタルアーカイブの設計と構築モデル設計の理念: ローテク・利用者中心の設計思想。 システム・Webサイトの設計: データベース構造、メタデータスキーマ、管理画面と公開画面の具体的な機能設計。 プロトタイプの構築: 試行版システムの概要と実装。
第4章 利活用モデルの検証と効果測定実証実験の実施: トライアル運用のプロセスと期間。 評価指標と結果: 定量的・定性的な評価結果の分析(使いやすさ、発信効果など)。 利活用モデルの具体化: 職員の関与度に応じた運用ステップの提示。
第5章 結論本研究のまとめと成果: 提案モデルの有効性、学術的・実践的貢献の再確認。 今後の課題: 他地域への展開可能性、長期的なデータ保存の課題など。








2025.09.30

文化を残すためのデジタルアーカイブ


提案するモデルの必須条件




必要となる定義








2025.09.22

論文テーマ再考


仮案: 九州の伝統工芸品を対象とした持続可能なデジタルアーカイブの構築と利活用モデルの提案




先行研究レビュー




研究背景




研究目的

九州の伝統工芸品を対象として、技術的・運用的の両面から「持続可能性」と「利活用性」を担保したデジタルアーカイブのモデルを提案し、その有効性をプロトタイプの構築を通じて検証する。また、どのような設計(デザイン)にすれば情報伝達の側面において効果的も検証したい。




技術選定

デジタルアーカイブの管理者が、簡単に編集することができ、長期運用が可能な技術選定が必要。








2025.07.18

現象学 (Phenomenology)


真理とは?







現象学とは?


エポケーと現象学的還元







ノエシスとノエマ







他者問題との限界









2025.07.08

Lagom


「Lagom」とは?

「Lagom」はスウェーデン語で、「ちょうどよい」「ほどほど」「過不足なく」といった意味を持つ言葉である。英語での直訳は難しいが、「not too much, not too little, just right(多すぎず、少なすぎず、ちょうどいい)」という表現が最も近いとされている。




Lagom の哲学的背景


Lagomは単なる節度や控えめさを意味するだけでなく、バランスのとれた生き方や持続可能性を重視する北欧の価値観が反映されている。これは以下のような社会的・文化的背景によって育まれた。




Lagom の実生活での例


1. ライフスタイル


2. 仕事とプライベート


3. 食事と健康


4. ファッションやデザイン




似た概念との比較

概念意味
Hyggeデンマーク心地よさ・居心地の良い時間や空間
Lagomスウェーデンちょうど良い・節度あるバランスの取れた生活
Wabi-Sabi日本不完全さや儚さの中にある美しさ








The World Is Our Interface: The Evolution of UI Design. - By Danielle Reid




Ambient intelligence の時代


現代では、コンピューターは日常のあらゆる場所に存在し、衣服・家・車・街路までもが巨大な U Iと化している。これが「アンビエント・インテリジェンス・ワールド」と呼ばれる新たなテクノロジー時代である。




UI デザインの歴史的変遷 (4つの時代)








デザインの課題と進化









参考: The World Is Our Interface: The Evolution of UI Design








2025.07.01

UIに関する法則を調査


渡邊和幸/Keywords








2025.06.24

西洋と日本における「シンプル」の違い


「引き算の美学」と「機能的な簡素さ」の違い





シンプルの中に「情緒」を残すか、「論理」だけにするか





「沈黙」の価値 vs 「明快さ」の価値




結論

西洋における「シンプル」は合理性と効率性を軸にした機能的最小化であるのに対し、日本における「シンプル」は感性と余韻を重視した情緒的最小化である。








2025.06.17

禅とディーターラムスのデザイン哲学


禅の精神とラムスの哲学の共通点

禅の精神ラムスの哲学共通点
余白の美、静けさ目立ちすぎず、控えめな美控えめで心地よい存在感
本質の追求わかりやすさ、誠実さユーザーとの正直な関係
長く使える価値長寿命、耐久性一時的な流行を超える普遍性
自然との調和環境への配慮サスティナビリティ、倫理性








2025.06.10

ディーターラムスと「いいデザイン10の原則」


1. Good Design is Innovative. (革新的である) – 技術と共に進化し、真の進歩をもたらす。

2. Good Design Makes a Product Useful. (実用的である) – 実用性を重視し、不要なものを排除する。

3. Good Design is Aesthetic. (美しい) – 美しさが人の生活に影響を与える。

4. Good Design Makes a Product Understandable. (わかりやすい) – 製品自体が機能を語りかけてくる。

5. Good Design is Unobtrusive. (控えめである) – ユーザーを引き立てる存在として目立たない。

6. Good Design is Honest. (誠実である) – 誇張せず、ありのままを伝える。

7. Good Design is Long-lasting. (長持ちする) – 流行に左右されず、長く使える。

8. Good design is consequent to the last detail. (細部まで完璧) – 細部にまで配慮し、誠実さを示す。

9. Good Design is Eco-friendly. (環境に優しい) – 資源と環境への配慮を忘れない。

10. Good Design is as Little Design as Possible. (最小限に抑える) – シンプルに、本質だけに集中する。




UI に関連するものをピックアップ


2. Good Design Makes a Product Useful. (実用的である)


4. Good Design Makes a Product Understandable. (わかりやすい)


5. Good Design is Unobtrusive. (控えめである)


6. Good Design is Honest. (誠実である)


10. Good Design is as Little Design as Possible. (最小限に抑える)








2025.06.01

日本の伝統美術である「浮世絵」について調査

渡邊和幸/Keywords








2025.05.27

ブランド・アイデンティティの体系化




ブランド・アイデンティティ・プリズム

ブランド・アイデンティティ・プリズムは、ランド・アイデンティティの定義に必要な要素を、プリズム (六面体) の形で整理するフレームワーク。フランスの HEC 経営大学院の教授であるジャン・ノエル・カプフェレが提唱した。


ブランド・アイデンティティ・プリズムの要素


このように、ブランド・アイデンティティの定義に必要な要素を、2つの軸で整理・体系化したものがブランド・アイデンティティ・プリズムである。








2025.05.20

西洋的美意識と東洋的 (日本) の美意識の違い




美の価値観


西洋的美意識日本的美意識
美の本質永遠・完全・理想無常・不完全・儚さ
対象の捉え方客観的・論理的主観的・情緒的

西洋では、古代ギリシャのイデア論やルネサンス期の理想美の探求に見られるように、美は永遠不変で完全な理想像として捉えられる傾向がある。これに対して日本では、仏教的な「無常観」に根ざした価値観が強く、美とは「常に移ろい、やがて消えていくもの」、つまり儚く不完全であるからこそ尊いという考えが根付いている。また、西洋は理性や客観的視点を重視するのに対し、日本は感性や内面性を重視し、自然との一体感や情緒を大切にしている。




理念・哲学


西洋日本
根底の思想プラトン的イデア、古典主義、ルネサンスの影響仏教 (特に禅)、神道、自然崇拝
時間の感覚直線的 (進捗・発展)循環的 (移ろい・自然との調和)

西洋では、人間が理性によって自然を制御・発展させるという近代的思想の影響から、時間は未来へ向かう直線的なものとされ、美もまた進歩や完成へ向かうべき対象と考えられる。一方、日本の美意識では、自然や四季の移ろいとともに生きる感覚が根強く、時間は円環的に流れるものとされる。このため、刹那的な情景や一瞬の美が賞賛され、そこにこそ真実の美があるとされる。




美的概念の例


西洋的美意識日本的美意識
完璧性シンメトリー、バランス、美の黄金比不完全 (侘び寂び)、ゆらぎ
色彩鮮やかで明確、写実的淡く柔らかい、抽象的・象徴的
空間密度のある構成、装飾豊か間、余白、美しい空虚
表現劇的、荘厳、明快控えめ、含蓄、静寂

西洋美術では、理想的なバランスや調和を求めて、幾何学的構成や明快な色彩が多用される。それに対して日本の美は、不規則性や不均衡の中にある趣(=風情)を重視する。「侘び寂び」や「間」といった概念は、余白や沈黙、未完成にこそ美が宿るという価値観を示し、見る者の想像力や感性を誘う表現を尊ぶ。




芸術作品の比較


西洋的美意識日本的美意識
絵画ルネサンス絵画 (ダヴィンチ等)水墨画・浮世絵 (葛飾北斎など)
建築ゴシック建築、バロック建築茶室、神社建築
文学ギリシア悲劇、シェイクスピア枕草子、俳句、和歌

西洋の芸術は、人間の理性・精神性を高らかに表現することを目的とし、スケールの大きさや構造の明快さが特徴である。これに対し、日本の芸術は、自然と一体化した小宇宙的な世界観を重んじ、静けさや簡素さの中に深い意味を込めようとする。たとえば茶室は、極限まで削ぎ落とされた空間に、精神的な深みや敬意が宿る設計である。








2025.05.13

『複製技術時代における芸術作品』と Apple のデザイン

ヴァルター・ベンヤミン (Walter Benjamin) 著


概要

アウラ: 一回性・真正性・「今ここ」にしかない存在感、速さ (臨場感・場の空気) / オリジナルなものの持つ重みや権威




アウラと複製技術




Apple 製品と「アウラ」の関係性






マイクロインタラクションはどのように働くか?

共通の動作をすることで使うたびに「これはApple 製品である」という強い実感・一体感が与えられる。




共通の動作をすることで使うたびに「これはApple 製品である」という強い実感・一体感が与えられるのならば、Apple 製品でなくても再現することは可能ではないか?




仮説

技術的には再現可能だが、Apple のような「擬似アウラ」を成立させるためには、単なる共通動作の再現以上の要素が必要である。




根拠

1. 共通動作は「手段に過ぎない」


2. 文化的・歴史的蓄積が必要


3. 全体設計の一貫性


4. 細部へのこだわり(マイクロインタラクションの質)








2025.04.29

物語の構成


3幕構成


1. 始まり (Beginning)
2. 中盤 (4幕構成)
3. 結末 (End)


1. (Introduction)
2. (Middle)
3. (Rapid Ending)




4幕構成

1. (Introduction)
2. (Development)
3. (Change)
4. (Rapid Ending)




5幕構成

1. 提示部 (Exposition)
2. 上昇展開 (Rising Action)
3. クライマックス (Climax)
4. 下降展開 (Falling Action)
5. 大団円 (Denouement)




引用: https://note.com/ishimatsu/n/nd27fec422b1c








2025.04.22

マイクロインタラクションについて