ユーザー調査と課題分析
1、ターゲットユーザー調査
爬虫類、両生類、亀類などの特殊なペットを飼育している人が、日常管理の中でどのような悩みや不便を感じているかを明らかにするため、本研究ではターゲットユーザーを対象にアンケート調査と半構造化インタビューを行う。
調査では、ユーザー行動、情報収集、環境管理、健康管理、交流機能など多くの面から分析し、今後のUI・UXデザインに活かすことを目的とする。
1.1 調査目的
本調査の目的は、以下の通りである。
- ターゲットユーザーの基本情報(年齢、飼育経験、ペットの種類など)を知ること
- 日常の飼育で困っていることを把握すること
- 現在利用している情報収集方法や管理方法を調べること
- ペット管理アプリに必要な機能の優先順位を知ること
- コミュニティ機能、健康管理、機器連動など新しい機能への関心を確認すること
1.2 調査対象
本研究の調査対象は、現在飼育している人、これから飼育したい人、またはこの分野に興味がある人とする。
対象となる動物は、爬虫類、両生類、亀類を中心とし、魚類も一部対象とする。
地域は中国と日本を中心とし、年齢は16歳から40歳までを主な対象とする。
1.3 アンケート調査設計
アンケートはオンラインで配布し、有効回答数は数十件を予定している。
質問内容は、主に以下の5つに分ける。
(1)基本情報
- 年齢
- 性別
- 国や地域
- 現在飼っている、または飼いたいペットの種類
- 飼育期間、または飼育予定期間
(2)日常管理の現状
- エサやり、脱皮、排せつなどを記録しているか
- 温度や湿度を定期的に確認しているか
- どのような方法で管理しているか(紙、メモ、アプリ、記録なし など)
(3)困っていること
最も困っていることは何か(複数回答可)
- 温度・湿度の管理
- 病気の判断が難しい
- 情報がまとまっていない
- 同じ趣味の人と交流しにくい
- 病院を探しにくい
- エサやりや掃除を忘れる
(4)必要な機能
以下の機能の重要度を1~5点で評価してもらう。
- 健康記録機能
- 温度・湿度の表示
- 異常時の通知
- 飼育知識データベース
- コミュニティ機能
- 病院検索機能
- カメラでの遠隔確認機能
(5)利用意向
爬虫類向けの専用アプリがあれば、使ってみたいかどうかを質問する。
1.4 インタビュー調査設計
アンケート調査の後、数名の代表的なユーザーを選び、半構造化インタビューを行う。時間は1人あたり20分から30分程度で、オンラインで実施する。
主な質問内容は以下の通りである。
- 普段の飼育の流れや習慣
- 今までに一番困った経験
- 現在使っているアプリやSNSへの不満
- 理想的なペット管理アプリに求めること
- センサー機器や水槽監視機能についてどう思うか
1.5 調査結果の整理方法
アンケート結果は、人数の割合、よくある問題、必要機能の順位などを簡単に整理する。
インタビュー内容は、多く出た意見や考えをまとめ、ユーザーが特に重視している点を整理する。
最後に、調査結果をもとに代表的なユーザー像を作り、どのような場面でアプリを使うかを考え、今後のUI設計の参考にする。
1.6 期待される成果
今回の調査によって、以下の内容を明らかにしたい。
- 初心者と経験者の違い
- よくある悩みと実際の利用場面
- 必要機能の優先順位
- スマート管理機器への関心度
- コミュニティ機能の必要性
これらの結果は、今後の情報設計、機能計画、画面デザインの改善に活用する。
2.調査概要
調査時期:2026年5月
回答数量:68件
調査対象:中国、日本地域において、爬虫類・両生類・亀類および関連ペットの飼育経験がある、または興味を持っているユーザーを対象とした。
1.基本情報
- 年齢分布
年齢層/人数/割合
16-19歳/6/8.8%
20-25歳/48/70.6%
26-30歳/9/13.2%
31-40歳/5/7.4%
調査対象は20-25歳の若年層ユーザーが中心であり、全体の約7割を占めている。
- 地域分布
地域/人数/割合
中国/55/80.9%
日本/11/16.2%
その他/2/2.9%
表のサンプル
| 地域 | 人数 | 割合 |
| 中国 | 55 | 80.9% |
| 日本 | 11 | 16.2% |
| その他 | 2 | 2.9% |
主に中国と日本のユーザーを対象として調査を行った。
- 飼育ペットの種類(複数回答可)
種類/人数
トカゲ類/24
カメ類/26
ヘビ類/10
両生類(カエル・イモリなど)/11
魚類 /16
猫犬などその他の動物 / 飼育希望/18
トカゲ類とカメ類の飼育者が最も多かった。
また、一部のユーザーは複数のペットを同時に飼育していた。
2.飼育経験
- 期間/人数
1年以内/18
1-3年/25
3年以上/14
飼育希望/11
初心者ユーザーの割合が比較的高い結果となった。
3.日常管理状況
- ペット状態の記録状況(給餌・給水・排泄など)
方法/人数
よく記録している/18
時々記録している/34
ほとんど記録していない/16
多くのユーザーは記録意識を持っているが、継続的に管理している人は比較的少なかった。
- 温度・湿度など環境データの確認頻度
項目/人数
毎日確認する/36
時々確認する/23
あまり確認しない/9
半数以上のユーザーが定期的に環境データを確認していることが分かった。
4.飼育時の悩み(複数回答可)
- 内容/回答数
温度・湿度管理が難しい/46
病気の判断が難しい/52
情報が分散している/41
同じ趣味の人と交流しにくい/31
病院を探しにくい/39
給餌・掃除を忘れる/24
「病気の判断が難しい」が最も多い問題となった。
5.App機能への需要(5点満点)
- 機能/平均点
健康記録機能/4.7
温湿度のリアルタイム表示/4.8
異常通知機能/4.9
飼育知識データベース/4.6
コミュニティ機能/4.0
病院検索機能/4.5
カメラ遠隔確認機能/4.3
ユーザーは「異常通知機能」と「温湿度モニタリング機能」を特に重視していることが分かった。
6.利用意向
- 爬虫類向け専用Appがあった場合、利用したいと思うか
選択肢/人数
とても使ってみたい/41
試してみたい/21
状況による/5
興味がない/1
90%以上のユーザーが利用意向を示した。
7.インタビュー結果
本調査では、8名のユーザーにオンラインインタビューを実施した。
主な意見:
- ペットが病気になった時、深刻かどうか判断しにくい。
- インターネット上の情報が多すぎて、どれを信頼すればよいか分からない。
- 自動通知機能が欲しい。
- 同じペットを飼っている人と交流したい。
- 温度や湿度を自動で測定できれば便利だと思う。
... ...
8.初期結論
- ユーザーは20~25歳の若年層が中心であった。
- 初心者ユーザーの割合が高く、分かりやすい機能設計が必要である。
- 健康管理と環境モニタリングが重要なニーズである。
- ユーザーはスマート機能や機器連動に高い関心を持っている。