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加藤大地/デザイン総合研究II のバックアップ(No.30)


プロダクトデザインにおける感性・感情に関する考察と実践

見立ての手法を用いて



背景と目的

 プロダクトデザインにおける造形手法の一つとして「見立て」がある。日本において、「見立て」は古くから文学や美術、建築で使われてきた手法であり、今日に至っても芸術家や建築家、デザイナーの発想法として使われている。また、「見立て」による造形は、それらを見たり使ったりする受け手に共感という形で伝わり、内省的に悦ばせることができる。実際にそれによってデザインされた製品が愛称としてその見立てられた対象の名前で呼ばれ、親しまれることも多い。
 一方で、私は作り手の「見立て」が持つナラティブやコンテクストによって受け手にもたらす内省的な美的価値に頼るのではなく、製品を見た受け手が直観的に何かに「見立て」てしまうデザインによって、受け手により感覚的な美的体験をもたらすことができるのではないかと考えた。本研究では、この「見立て」が受け手にとって内省的な美的価値をもたらすだけでなく、感覚的な美的体験をもたらすことを受け手の感性や情動の観点から考察し、それをもとに見立ての手法を用いた製品のデザインを考案する。






関連ページ







進捗記録


2024.07.19

見立てとは




2024.06.21

感性について

2024.06.21

論文の構成

第一章 序論


第二章 事例


第三章 展開(持論)

第四章 制作

第五章 総括




2024.06.07

人の認知と情動における処理の三レベルの「行動レベル」について

  1. 機能
  2. 分かりやすさ
  3. 使いやすさ
  4. 物理的な感触




2024.05.24

生物の形態とプロダクト

(藤巻徹『形態のエンタテインメントエレメンツ』より)

a:デフォルメ形態とプロダクツ機能のスマートさ
形と機能双方向からプロダクトとしての役割「美と用」のバランスと完成度に優れ、理にかなった賢明さを持ちつつ巧みな魅力が形から感じ取れること。

b:使い方における容易性と柔軟性の直感的理解
使用においてシンプルさや柔軟性が直感的に理解できること。

c:同等の機能を持つ製品が既にありそれを知っている
差異的要素で、既存の同機能または類似機能の製品を記憶または利用した経験があり、それらとの比較によって差異が感じ取れ、さらにその形からユニークさといった心にポジティブな感覚(a:)を感じ取れること。

d:不使用時の視認的付加価値(または不使用時のメイン化)
プロダクトを人間が使用する状況以外でそのプロダクツが人間に与える視認的付加価値(不使用時や収納時のオブジェ的な役割など)に比重を高くおいた、または企画段階でその付加価値をメインとしてデザインされたプロダクトであること。

e:サイズ(人間基準の感覚)
これはプロダクトのサイズにも影響があるのではないかという推測。人間は本能的に新生児や乳児を、また小動物に愛らしさを感じる。手に持てる大きさくらいなのか、身長の半分くらいなのか、身長を超えても感じるものなのか、または10mm以下の場合はどうなのかなど、サイズという判断基準が印象における魅力的要素に関連性があるのではないかという仮抽出である。

それぞれの条件と認知と情動の処理レベル(エモーショナルデザイン)の関係

a:デフォルメ形態とプロダクツ機能のスマートさ → 本能・行動レベル
b:使い方における容易性と柔軟性の直感的理解 → 行動レベル
c:同等の機能を持つ製品が既にありそれを知っている → 内省レベル
d:不使用時の視認的付加価値(または不使用時のメイン化 → 内省レベル
e:サイズ(人間基準の感覚)→ 本能レベル

今日の製品例

2024.05.10

見立てが用いられ親しまれてきた製品例

2024.04.26

見立ての手法の段階分け

アウトプットについて

上記の案1の段階に沿ったプロダクト × 3


2024.04.19

手法について

2024.04.12

感性とは

ドナルド・ノーマンの『エモーショナルデザイン』

これまでの取組

研究について