謝 天 SYA TEN
博士前期課程 写真領域 百瀬研究室(2012年4月〜2014年3月 在籍)
自己紹介
- 2008年7月 上海工程技術大学 芸術設計学部 写真学科 卒業
- 2008年9月ー現在 上海工程技術大学 芸術設計学部 助手
- 2011年11月ー2012年3月 九州産業大学 芸術学部 訪問研究員
- 2012年4月 九州産業大学大学院芸術研究科造形表現専攻写真領域 入学
- 2014年3月 九州産業大学大学院芸術研究科造形表現専攻写真領域 修了
連絡先
郵便番号201620
住所:上海市松江区龙腾路333号
上海工程技术大学艺术设计学院 艺术楼 A413
- Email: xietian73@hotmail.com
研究テーマ
- 「Spatiotemporal」
「Spatiotemporal」とは、時間と空間の両方に存在する「時・空」という意味であり、「時・空」は「時間と空間は人間実存の基本的カテゴリィである。時・空という概念は、太古の人間過去・現在・未来という時の流れに、自分の居場所(空間)を発見したとき、自分を変化させるもの、自分を取り囲むもの―その変化と居場所―への恐怖を、物に、言語に、音に、身振りに表現したものである。」 を注釈する。
本作「Spatiotemporal」では、ぽっかりと空いた「空間」を撮影した。「時間」を経て現れた「空間」は現在の姿であり、今後その姿をいつ、どのような形に、どのような影響を受けて変化させるかは誰にも分からない。
私は街を歩き「空間」を探す。建物の間に空地。その足下に広がるアスファルトには規則正しい線が引かれている。砂利の上に延びる、その場所を整理している紐。壁にかけられた「駐車場」と記された看板。その大部分は建築物を建てるには不向きな広さである。あるいは、広さは十分だが用途を不確定にしている土地を有効利用するために、月極や時間貸などの駐車場になった。例えば、駐車場として使用されていた土地は、社会の経済状況に応じて新たな目的に応じた建物に改造することができる。しかし経済状況が悪化した場合は、再び「空地」や「駐車場」に戻る可能性も考えられる。街区の中で歯抜けのようになってしまった「空地」を少しでも有効活用しようとする営みが、現代の日本の一面を象徴している。私は駐車場を「空間」と見なし、駐車場の「空間」を写真で記録することを考えた。
撮影中に出会う駐車場は、かつて空地から改造されたということを判断することは難しい。そのため駐車場を見つけると正面から横の建物と後ろにある物と比べ合わせ、時代が混在する光景を撮影していった。この作品は、シャッターを押した瞬間の駐車場の光景を表現するだけではない。都市の沈積した経済文化などの歴史を積載し、自己変革する時に外部から新たな「養分」(資本、技術、文化など)を受け入れる。さらに、発展する都市では社会の様子を変えるだけではなく、人と人との生活環境に変化が生じる。「時間」は流動的で止まらないものである。私は「Spatiotemporal」において、都市の記憶として、その瞬間(時間)を永久的に止めた。
展覧会、研究発表、プロジェクト活動等
個展
写真展「東京散歩」|福岡赤煉瓦文化館2F 2014-03.25〜03.30
出展
2011年 「中洲の朝」 Exhibition「M」展 福岡市美術館
2012年 「ネコたち」 Exhibition「Island」展 福岡県立美術館
2013年 「目から見た東京」 Exhibition「M」展 福岡アジア美術館
2013年 「最盛期後の光景」 Exhibition「島」展 福岡アジア美術館
2013年 「最盛期後の光景」 第2回上海市青年写真芸術展 上海外灘・中央広場
2013年 「日常記憶の記録」 2013上海市写真芸術展 上海外灘・中央広場
2013年「Spatiotemporal」 九州産業大学大学院芸術研究科写真領域写真展「Genesis」 コニカミノルタプラザ (新宿)
受賞
2009年2月 第2回全国大学生芸術展 写真プロ組 一等賞(中華人民共和国教育部)
2013年09月 第2回上海青年写真芸術展 入選賞(上海市写真家協会)
2013年11月 2013上海市写真芸術展 銅賞