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呉 炳琦

呉 炳琦  U BinChi

博士前期課程 デザイン領域 池亀研究室


研究テーマ

中国〈怪異短編小説〉の名作「聊斎志異」
〜選抜十作品のPRポスターの提案

研究の背景

近年、中国の伝統文化を再評価する機運が中国内外で高まりつつある。「ゼミナール中国文化・全7巻」(グローバル科学出版/2016年)は、中国文化について「工芸編」「哲学思想編」「文学編」「医薬編」「飲食編」「漢字編」「祝祭日編」という7つの領域を設定し、本を出版している。これらの中で、最近とくに注目を集めているのが<哲学思想>と<文学>の領域であり、とくに中国古典文学に大きな注目が集まっているという。
 どうして中国古典文学に人々の注目が集まるのであろうか。それは中国古典文学がもつ普遍性ではないだろうか。消費社会といわれる今日、思想や文学も消費されているというのが現実ではないだろうか。そんな目まぐるしい消費社会において、人々はより醸成された思想や文学を求め、それが中国古典文学への関心を高めているように思われる。
 日本はアニメやマンガの世界では中国の先輩格にあたるが、中国でも今、政府も力を入れ「日本に追いつき、追いこせ」戦略を展開している。これは単にアニメやマンガ産業においてリーダーシップをとろうということだけでなく、アニメやマンガが文化を発信する強力なツールであり、次世代においては文化の力こそ、世界をリードする大きな力となるだろうと考えているからだろう。
 日本といえば、まず思い出すキーワードは何だろうか。桜、富士山、漫画、武士などかもしれない。しかしもう1つ忘れてはならない隠れたキーワードがある。それは<妖怪>である。小説、漫画、映画、あるいは日本の民間の風習の中で、<妖怪文化>はすでに日本文化の一部として完全に定着している。小さい頃から日本漫画に触れていた私も止められず妖怪文化にハマっていた。
 中国にも数多くの<妖怪>や<幽霊>の文学がある。それらが宿っているのは中国古典文学である。これらは怪異(かいい)小説や志怪(しかい)小説とも呼ばれているが、こうしたジャンルで<最高峰>とも称賛されているのが、蒲松齢(ほしょうれい)著の名作「聊斎志異」(りょうさいしい)である。
 本の中の不思議な幻想、ロマンチックでユーモアあふれる物語は私を酔わせた。怪異短編文学の<最高峰>といわれる作品のビジュアル化を通じて、「聊斎志異」の面白さ、中国古典文学の面白さを、日本の皆さんに伝えたいという思いを背景に本研究はスタートした。

研究の目的

中国〈怪異短編小説〉の名作「聊斎志異」から短編十作品を選抜し、それをビジュアル化したPRポスターを制作することで、日本の皆さんの「聊斎志異」ひいては中国古典文学に対する関心を高めることに寄与することを目的にしている。

研究の内容

中国<古典文学>といえば「三国志演義」「水滸伝」「西遊記」「紅楼夢」の四大小説(「金瓶梅」を加えて五大小説)などの他に、六朝時代(222-589)に端を発する「幻想文学」や「怪異文学」がある。本研究では、中国の<古典文学>の中で「幻想文学」や「怪異文学」にスポットを当て、そのプロモーション・ツール(ポスター等)を制作する。













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Last-modified: 2020-03-17 (火) 17:08:13